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「治療を始めること」、それはご夫婦にとって、人生の分岐点かもしれません。なぜならご夫婦の人生において子供がいる家庭かそれともいない家庭なのかは、数十年先においての夫婦のあり方、ライフスタイル全てに大きくかかわることだからです。
大阪New ARTクリニック開院当初の25年前から比べると生殖医療技術は今ではずいぶん進歩してきました。技術的には生殖医療は進化し成熟してきた感があります。しかしながら、やはりいつの時代でも、そこには患者さんそれぞれの悩みや葛藤があります。
私が長年、診療を通して思うことなのですが、この患者さんがこの一歩を踏み出すか踏み出さないかで、もしかしたら妊娠するかもしれない…もしかしたら人生が変わるかもしれない…という場面に直面することがあります。もちろん私は大阪New ARTクリニックに来られる患者さん、つまり私の力を必要としている患者さん全ての方に、妊娠していただきたい!と強く思っています。体外受精の歴史とともに歩んできた大阪New ARTクリニックの最新で最良の知識・技術を提供し、私自身も真剣に一生懸命対応させていただきます。ただ、その一歩を踏み出すかどうかは、ご夫婦ご自身なのです。
2022年4月より、生殖医療が保険診療になりました。国の少子・高齢化に対する政策の意味合いもありますが、生殖医療が社会にとってより一般化してきているからだと考えます。これまで、経済的な負担により治療を躊躇していた方々にとっては朗報だと考えます。
ただ、生殖医療は保険診療になったばかりで、保険診療には様々な制約もあり、まだまだ進歩発展していく途上にあります。落ち着くには少し時間がかかるのかもしれません。
しかし、今回導入された保険診療は経済的な負担を軽減することが大きな目的の一つであり、全く保険診療を否定して自費診療のみを行う事は、もしかすると保険診療で十分妊娠可能な方々までも自費診療を行ってしまうリスクをはらみます。自費診療だと言って、何でもかんでも行いますが、それが必要なのかどうかの検討も必要です。短時間しかなかった割には、今回の保険診療は良く考えられています。
生殖医療は、あまり経験のない医師がマニュアル通り治療を行っているだけなのに、高額な自費診療を受ける必要はないのかもしれません。的確に患者さんを診断し、出来るだけ保険診療にて妊娠できるように最善を尽くすことが患者さんの利益にかなうのではないでしょうか。すべて自費診療で治療を行うのは、保険診療で十分妊娠可能な方々までも自費にて治療をしてしまうリスクをはらみます。患者さんを的確に判断することが出来ないから、クリニック都合ですべて自費診療にしてしまうのだと考えます。
普段働いた給与の中から社会保険料を支払っているにもかかわらず、いざ治療になった場合、保険を適応して欲しいはずです。
我々、大阪NewARTクリニック は患者さんを的確に診断し、最善の治療を提供する事を我々の存在価値だと考えています。すべての方が同じではなく、妊娠しない原因も様々です。人生の価値観や考え方も様々です。
多くの医師がいて、一つのマニュアルで運営されているクリニックでは出来ません。
私は35年以上もの間、不妊症専門医師としての診療を通して、また、25年の間に大阪NewARTクリニックで出会った多くの方々の人生に関わっていくうちに、皆様が真剣に人生と向き合って結論を出されていく姿を目のあたりにしてきました。
妊娠・出産はもちろんの事、生まれてからの育児や夫婦関係、子供との関係など出産後の事を皆様が経験していく中で、私自身が様々なことを考えさせられ、また私自身が皆様から教えられる日々でした。結果として私自身が人として成長していくことが出来、人生が豊かになってきたように思います。
人は様々な場面で選択を迫られます。決断をしなければなりません。「あの時こうしておけばよかった。」「ああしておけばよかった。」など後悔をしてほしくはありません。人生においていつまでも不妊症治療が続くことはなく、いつか治療を終える日が来るのです。ここで、皆様ご夫婦と我々大阪New ARTクリニックとが力を合わせて、チームとなることで妊娠という新たなスタートにたどり着くのではないでしょうか?
妊娠というスタートにたどり着くにはご夫婦の協力が不可欠です。どのように協力すればよいのか?どのような心構えが必要なのか?など様々な具体的なことは当事者でないとわからないと思います。
そこで不妊症治療経験者である大阪New ARTクリニックを卒業された方々からアドバイスをいただきました。きっとここには、治療を通して学んだ夫婦のあり方や、心の持ち方、お互いの役割、妊娠するまでの治療への取り組みなど様々なヒントや秘訣があると思います。具体的で共感できるアドバイスがありますので、ぜひ参考にしてください。