男性不妊治療
Male Infertility Care
不妊治療は
ふたりで向き合う医療です
不妊の原因は女性だけではありません。妊娠に関わる要因は、女性側だけでなく、男性側にもあります。実際には、男性側の要因が関係するケースも少なくありません。
ご夫婦がともに不妊について考えることが大切です。当院では、おふたりが適切な判断ができるよう、サポートいたします。
男性不妊について
男性不妊とは、精子の数・運動率・形・精子の質、または射精や精子の通り道などに問題があり、妊娠に至りにくくなっている状態を指します。
男性不妊は決して特別なものではありません。不妊の原因は女性だけでなく、男性側にも関係していることが少なくありません。まずは現在の状態を知ることが、妊娠への大切な第一歩です。
-
男性不妊の検査
検査内容 わかる可能性のある状態 精液検査 精子の数、運動率、形態を確認 乏精子症、精子無力症、無精子症など 血液検査(ホルモン検査) LH、FSH、PRL、testosteroneなどを調べ、精子をつくる働きや精巣・脳の下垂体の状態を確認 精子をつくる働きや、精巣・脳の下垂体の状態 超音波検査 精索静脈瘤(精巣の周囲の静脈が拡張し、血流が滞る状態)の有無を確認 精索静脈瘤による精子の数・運動率・質への影響
男性不妊の程度と治療方針
男性不妊の程度や原因に応じて、薬物療法・ホルモン療法・手術療法などの男性側への治療、あるいはご夫婦を対象とした生殖補助医療を選択します。
| 程度・状態 | 主な治療方針 | 内容 |
|---|---|---|
| 軽度 | タイミング指導 人工授精 |
精子の状態に大きな問題がない、または軽度の場合に適応 |
| 中等度 | 人工授精 体外受精(IVF) |
自然妊娠が難しい場合に、人工授精や体外受精が適応 |
| 重度 | 顕微授精(ICSI) | 精子の数や運動率が大きく低下している場合に適応 |
| 無精子症 | TESE※1-ICSIの検討 | 精巣内に精子があれば、精巣内精子を用いて顕微授精を行います。 |
| ED | 薬物療法 人工授精 精子凍結 |
勃起の維持が難しい場合、薬物療法や人工授精を検討します。必要に応じて精子凍結を行うこともあります。 |
- TESEとは、精巣から精子を取り出す方法で、精巣から精子を採取する手術のことを言います。採取された精子は、顕微授精(ICSI)で使用されます。
-
無精子症について
無精子症とは、精液中に精子が確認できない状態です。原因は大きく二つに分けられており、精巣が精子を作れない場合(機能性・非閉塞性無精子症)と作られた精子がでない場合(閉塞性無精子症)とがあります。
通常の方法では妊娠が難しくなりますが、精巣内に精子が確認できれば、精子を採取して顕微授精により妊娠を目指せる可能性があります。染色体検査とAZF検査を行います。
-
精子無力症について
精子無力症とは、精子の運動性が低下し、卵子へ到達しにくくなる状態です。採精時に活発な前進運動を示す精子が40%以下である場合に判断されます。精巣機能の低下や炎症などが関係する場合もありますが、原因がはっきりしないこともあります。
精子の運動性を大きく改善することが難しいケースでは、精液所見の改善だけを待つのではなく、ご夫婦の状況に応じて人工授精、体外受精、顕微授精などを検討します。
特に運動性が著しく低い場合には、顕微授精が有効な選択肢となることがあります。
精子凍結とは
精子凍結とは、精子を凍結保存する方法です。
採取した精子を特殊な方法で凍結し、主に人工授精や体外受精、顕微授精など必要なタイミングにて解凍し使用します。また、精子凍結は、状況に応じて以下の方にも適応されます。
- 採精が難しい状況の方
- 治療当日の体調に不安がある方
- 出張や仕事などで来院が難しい方
- 手術(TESEなど)で採取した精子を保存する方
- 将来の妊娠に備えたい方(医療的理由を含む)