木漏れ日の影

多内分泌代謝性卵巣症候群(PMOS)
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

PMOS
(Polyendocrine metabolic ovarian syndrome)

女性の約10人に1人。
PMOSは身近な疾患です

PMOS(旧名称:PCOS)は、排卵障害の原因として比較的多くみられ、日本では生殖年齢女性の約5〜10%にみられるとされています。

卵胞が多く反応しやすいため、治療では一人ひとりに合わせた排卵誘発と慎重な管理が大切です。

  • 2026年5月12日に国際的にPCOSからPMOS(Polyendocrine Metabolic Ovarian Syndrome)へ正式名称変更の発表がされました。

PMOS(多内分泌代謝性卵巣症候群)について

PMOS(多内分泌代謝性卵巣症候群)とは、排卵がうまく起こりにくくなる疾患のひとつです。卵巣の中に小さな卵胞がたくさん見られることが特徴で、排卵障害の原因として比較的多くみられます。

PMOSでは、卵胞は育ち始めるものの、うまく成熟せず、排卵まで至らないことがあります。その結果、排卵のタイミングが不安定になり、排卵自体が起こりにくくなるため、妊娠しにくくなることがあります。

  • 原因について

    PMOSの原因は、まだ完全には解明されていません。

    ですが、ホルモンバランスの異常や、インスリン抵抗性、体質的要因などが関係していると考えられています。

  • PMOSの検査

    検査名 内容
    超音波検査 卵巣に小さな卵胞が多数みられるかを確認します。
    血液検査(ホルモン検査) LH・FSH・男性ホルモンなどを確認します。
    月経周期・排卵状況の確認 基礎体温や超音波検査などを組み合わせて評価します。
  • PMOSの治療

    検査名 内容
    タイミング療法
    人工授精
    体外受精
    ご年齢・排卵の有無などを考慮して選択します。
    排卵誘発 PMOSでは排卵誘発が重要です。PMOSでは、卵胞が多く反応しやすいため、排卵誘発方法の選択が非常に重要になります。

    副作用として、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)を起こす場合があります。

    刺激に過剰反応すると、卵巣が腫れる 腹水がたまる 血栓リスクが上がるなどの副作用が起こることがあります。そのため、刺激量の調整や、ホルモン値の確認、超音波での経過観察が大切になります。

当院の考え方

PMOSでは、「たくさん卵があるから簡単」という状態ではありません。むしろ、どの程度刺激するか、どこで止めるのが最適化、副作用をどう防ぐかなど、非常に細かな調整が必要になります。

排卵誘発は、単純に薬を増やせばよいものではありません。その方のご年齢、ホルモン値、卵胞数や過去の反応などを総合的に判断しながら、適切な方法を選択することがとても重要です。

PMOSは、治療との相性が大切な疾患のひとつだと考えています。