木漏れ日の影

高度不妊治療

ART (Assisted Reproductive Technology)

これまで見えなかった可能性を
次の治療へ

高度不妊治療(ART)は、体外受精や顕微授精などを通して、受精や胚の発育を確認しながら進める治療です。一般不妊治療では見えにくかった妊娠しにくさの手がかりが得られることもあります。

年齢や卵巣機能、これまでの治療経過も踏まえ、一人ひとりの状況を丁寧に見極めながら、今必要な治療と次の選択肢を考えていきます。

高度不妊治療(生殖補助医療・ART)とは

高度不妊治療とは、卵子と精子を体外に取り出して受精させ、育った受精卵(胚)を子宮へ戻す治療です。現在では「生殖補助医療(ART)」とも呼ばれ、体外受精、顕微授精、胚移植などが含まれます。

卵管の閉塞や男性不妊がある場合だけでなく、タイミング療法や人工授精を続けても妊娠に至らない場合、年齢や卵巣機能などから治療を急ぐ必要がある場合にも検討されます。

一般不妊治療では、卵子と精子が出会い、受精卵が育っていく過程を直接確認することはできません。一方、高度不妊治療では、受精の有無や胚の発育を確認できるため、それまで分からなかった妊娠しにくさの一端が見えてくることがあります。

大阪NewARTクリニックの
高度不妊治療

一般不妊症検査では、排卵や卵管の通過性、精子の数・運動率、子宮の形などを調べます。しかし妊娠には、検査だけでは分からない5つの原因(卵子の質、精子の質、卵管の機能、子宮内環境、着床能力)も関係しています。

高度不妊治療では、卵子と精子を体外に取り出し、受精の有無や胚の発育を実際に確認します。一般不妊治療では見えなかった妊娠しにくさの手がかりを得られるほか、卵管を介さず、受精から胚盤胞までの発育過程を確認することができます。

すべての原因が明らかになるわけではありませんが、治療を通して得られる情報は、次の治療を考える大切な判断材料になります。

当院では、年齢や卵巣機能、男性側の要因、受精・胚の発育状況、これまでの治療歴を総合的に判断。各段階で得られた情報を次へつなぎ、一人ひとりに必要な治療を見極めながら、できるだけ回り道の少ない治療を目指しています。

5 Key Factors of Infertility

5 Key Factors of Infertility一般的な検査だけでは
見えにくい5つの要因

  • 01Egg Quality

    卵子の質

    卵子の質は残念ながら女性の年齢とともに衰えていきます。
    毎月排卵があっても、卵子の質がいいとは限らず、女性は35歳を過ぎると急激に卵子の質が低下すると言われています。また35歳以下でも、早発閉経など何らかの理由により、卵子の質の低下が見られる方もおられます。そのことを検査する方法が現在のところありません。

    年齢による卵子の数と質の変化

    卵子は出生時にすべての元となる細胞が存在し、新たに作られることはありません。
    出生時に約200万個あった卵子は年齢とともに減少し、思春期を迎える頃には約10万個前後となります。
    一生のうちに排卵されるのは約500個で、その他の卵子は自然と消滅していきます。

    また、年齢とともに体のさまざまな変化が起こるように、卵子の「数」だけでなく「質」も少しずつ変化していきます。そのため、年齢を重ねるにつれて妊娠する力(授かる可能性)や、着床して順調に育つ確率は変わってきます。

    生殖医療の技術が進歩した現在でも、年齢によるこの自然な変化を完全に止めることはできません。だからこそ、「いつか授かりたい」とお考えの方には、少しでも早いうちに現在の状態を知り、最適なサポートを始めることが何より大切だと私たちは考えています。

  • 02Sperm Quality

    精子の質

    一般的な精液検査では、精子の数(濃度)や運動率、形態などを確認します。しかし、実際の妊娠には、それだけでは分からない“精子の質”も大きく関係しています。

    たとえば、精子のDNAが正常に保たれているか、卵子と受精する力があるかなどは、通常の精液検査だけでは十分に評価できません。DFI検査やORP検査など、精子のDNA損傷や酸化ストレスを調べる検査も行われるようになり、以前より詳しく精子の状態を評価できるようになってきていますが、まだ精子の質の完全な解明は難しく、結果の解釈についても一定していない部分があります。

    そのため当院では、検査結果だけを見るのではなく、受精の経過や胚の発育状況、年齢、治療歴なども含めて総合的に判断しています。
    「数値だけでは分からない部分がある」という前提を大切にしながら、その方に必要な治療を考えていきます。

  • 03Tubal Function

    卵管の機能

    卵管は、受精から初期の発育までを支える大切な器官です。
    卵管造影検査や卵管通気検査は「通り道の状態」を確かめるために非常に重要な検査ですが、実際の卵管には、排卵された卵子を取り込んだり、受精卵を届けるといった高度で繊細な機能も備わっています。
    こうした「はたらき(機能)の面」は現代の医療技術でも直接数値化することが難しいため、当院では単一の検査結果だけに頼らない診療を心がけています。

    患者様のご年齢、これまでの治療経過、パートナー様の状態など、あらゆる要素を多角的に把握したうえで、最も妊娠への近道となる治療プランをご提案いたします。

  • 04Uterine Environment

    子宮内環境

    子宮筋腫や子宮内膜症、子宮内膜ポリープといった疾患は、妊娠に関わる要因となることがあります。しかし、その影響度は病気のサイズや発生位置、ご年齢や不妊期間によって異なるため、単一の基準で判断することはできません。
    超音波検査では内膜の厚さや形を確認できますが、子宮が受精卵を優しく受け入れる「環境」までを、ひとつの検査だけで数値化することは難しいのが現状です。

    だからこそ当院では、検査結果だけにとらわれず、これまでの治療経過や受精卵の状態、ご年齢なども踏まえて多角的に拝見します。お一人おひとりの子宮の環境に合わせた、本当に必要なアプローチを一緒に考えていきます。

  • 05Implantation Capacity

    着床能力

    精卵が子宮内膜に着床して、はじめて妊娠が成立します。着床の仕組みはとても繊細で複雑なため、現在の医療でもすべてが解明されているわけではありません。

    最近では、ERA・EMMA・ALICE検査、慢性子宮内膜炎の検査、子宮内フローラ検査、不育症に関する検査など、以前よりも子宮や免疫などを詳しく調べる方法は増えてきました。
    一方で、着床には受精卵の力や子宮内膜の状態、免疫、血液凝固機能、ホルモン環境など、さまざまな要素が重なり合ってるため、一つの検査で理由のすべてが判明するとは限らないのも事実です。

    当院では検査で分かることと、まだ判別できないことを整理しながら、治療経過や受精卵の状態も含めて総合的に判断します。必要な検査を見極め、過剰な検査や治療にならないよう、その方にとって意味のある治療を考えていきます。

高度不妊治療のご案内

  • 体外受精

    採取した卵子と精子を体外で受精させ、育った胚を子宮へ戻す治療です。受精や胚の発育を確認しながら、妊娠を目指します。

  • 顕微授精

    一つの精子を選び、顕微鏡下で卵子へ直接注入して受精を促す方法です。男性不妊や、通常の体外受精で受精が難しい場合などに行います。

  • 先進医療

    培養・受精・着床に関わる先進的な技術や検査を取り入れ、これまでの治療経過や一人ひとりの状態を見極めながら、より適した治療へつなげます。

  • 受精卵の凍結

    育った受精卵(胚)を凍結保存し、適切なタイミングで融解して移植する方法です。胚の状態を見極めながら、将来の移植に備えます。