木漏れ日の影

学会発表・論文発表

Publications & Presentations

精子の媒精時間の違いによる妊娠率の比較

2005年

第23回日本受精着床学会 Universal IVF mediumの有効性についての検討

大阪New ART クリニック
New ART リサーチセンター

横田 麻里子、小泉 あずさ、福富 紀子、宮田 広敏、馬場 聖子、松葉 純子、富山 達大

目的

IVFで長時間精子と媒精することで胚の能力や透明帯の硬化を引き起こす酸化ストレスが増加すると言われている。今回我々は、媒精時間を20時間とした場合と2時間とした場合の結果を比較することにより妊娠率や胚の発育に差が見られるかを検討した。

対象と方法

2004年1月から2004年12月までに当院でIVFを行い、胚移植を行った20時間媒精103周期、2時間媒精57 周期を対象とした。それぞれ受精率、媒精後24~26時間後に早期分割が見られた胚の割合(以下Early cleavage率)、胚盤胞到達率、妊娠率を比較した。培養は、HTF、Medicult社のBAS1、BAS2を用いて、 6%CO2,5%O2,89%N2の気相下で行った。

結果

受精率は、20時間媒精では70.5%、2時間媒精では64.1%となり、20時間媒精の方が高い傾向が見られた。 Early cleavage率は20時間媒精では21.2%、2時間媒精では27.5%となり有意に2時間媒精の方が高くなった(P<0.05)。胚盤胞到達率は20時間媒精では56.4%、2時間媒精では48.2%となり20時間媒精の方が高い傾向が見られた。妊娠率は20時間媒精では32.0%、2時間媒精では49.1%となり有意に2時間媒精の方が高くなった(P<0.05)。

考察

媒精時間を2時間にすることで有意に妊娠率が上昇した。このことから、媒精時間を短くすることは妊娠率を改善する有効な方法であると考えられた。