あなたへ:胚培養士から

お母さんと同じ思いで受精卵を見守らせていただきます

ご夫婦の強い希望と当院への信頼に、当院スタッフの力が加わり卵と精子は生まれます。

実際、出会う卵・精子は人の顔や容姿と同じで様々です。同じ患者さまから得られた卵と精子でも同じ卵と精子は存在しません。私たち胚培養士は個々の個性を受け止めて卵と精子に向き合います。

例えば顕微授精を行うニードルを卵の状態に合わせて準備したり、成熟精子がヒアルロン酸に付着する性質を利用して成熟精子の選別を行ったり、前回の受精結果が思わしくなかった場合は卵子活性に必要なカルシウムイオンを受精後の卵に与えたりと、英論文や学会で得た知識を取り入れて、1つでも多くの受精卵を生み出すという責任感および使命感を持って取り組んでいます。
また、受精卵には1人1台の培養庫を準備し、卵管内の環境に近い温度と気相を常に保たせています。

必死に生きる受精卵を大切に見守ります

お母さんの卵管内に勝る環境は体外には存在しませんが、受精卵はご両親の期待に応えようと必死に体外で生きています。その邪魔となるものを一つでもなくし、当院の培養室で育っている間だけでも、お母さんと同じ思いで受精卵を見守らせていただきます。

受精卵を大切に見守る