はじめての方へ:一般不妊治療の盲点

必要な時期に遅滞なく治療を

富山院長

不妊検査には様々なものがありますが、不妊検査ですべての異常が発見されるわけではありません。これは、不妊検査にはスクリーニング検査しかないからです。卵巣、卵管、子宮内といった妊娠に最も大事な部分の精密検査は出来ません。したがって、不妊検査を行っても原因が分かるケースは半分程度にすぎません。
そのため、不妊治療をする場合、検査をしながら、時間を最大限有効利用するために、同時に治療も並行します。その間に軌道修正をしながら各人に適切な治療を選択していくことになります。ここに「経験」と「知識」から生み出される「洞察力」が必要になってきます。

必要最小限の治療で、最大の効果を得るために、どのような手段を用いたらよいか、これはご夫婦毎に異なります。治療の過程において、早めに体外受精が必要になることもあります。始めは誰しも体外受精をすることなど想定していないと思いますが、必要な時期に必要な治療を遅滞なく行うということが不妊治療には重要です。なぜなら、不妊症治療には女性の年齢が最も重要な要因になるからです。