学会発表・論文発表

日本生殖医学会(2013.11.15-16 神戸)

分割期胚におけるgread4(Veeck分類)の割球の均等性に関する検討

大阪New ART クリニック

New ART リサーチセンター

横田 麻里子松葉 純子炭谷 美保細川 由起上野 紗也香大原 知子椎名 薫森本 有香原武 佑樹富山 達大
  • 目的

    当院において分割期の移植胚選択は形態学的にはVeeck分類に基づいて行なっている。Veeck分類におけるgread4の胚は割球の均等性に関わらずfragmentの割合によって判別しているが、中には割球が均等な胚も見られる。そこでgread4の胚について、割球が均等および不均等である胚の胚盤胞への発生能を検討した。

  • 方法

    2012年8月から2013年3月までに当院にてIVFまたはICSIを行ない、Day5胚移植を行なった患者(n=58)を対象にした。Day3の胚観察時、Veeck分類にてgread4と判定した胚(n=202)の内、割球が均等な胚を均等群また不均等な胚を不均等群とし、fragmentの割合(20%、30%、40%)別にそれぞれ胚盤胞到達率を比較した。

  • 結果

    fragmentの割合が20%、30%、40%の胚で均等群 (75.8%a、75%b、100%c) の胚盤胞到達率が不均等群(47.4%a、22.4%b、13%c)と比較して有意に高いことが明らかになった(ab;p<0.01、c;p<0.05)。(p<0.01)。

  • 結論

    分割期の胚観察の際にgread4の胚が有る場合は割球が均等か不均等かを判別することで胚盤胞へ発育する胚を予想することが可能であると考えられた。