学会発表・論文発表

日本生殖医学会(2013.11.15-16 神戸)

Day3におけるfragmentの割合が胚盤胞形成に与える影響

大阪New ART クリニック

New ART リサーチセンター

森本 有香松葉 純子横田 麻里子炭谷 美保細川 由起上野 紗也香大原 知子椎名 薫原武 佑樹 富山 達大
  • 目的

    Day3では良好分割胚であったにも関わらず、Day5で胚盤胞に至らない胚、胚盤胞は形成したが不良な胚が存在する。今回我々はDay3におけるfragmentの割合が、胚盤胞形成率、胚盤胞のTEとICMのグレード、および妊娠率に与える影響について検討した。

  • 方法

    2005年9月から2013年3月の期間、当院にて体外受精を行なった34歳以下1322名の胚6627個を対象とした。Day3の7~9cellの胚をfragmentの割合が10%以下と11%以上の2群に分け、Day5での胚盤胞形成率およびICM、TEのグレード(Gardnerによる分類)を比較した。妊娠率はDay5にて単一胚盤胞移植を行なった107周期を対象とし、Day3でのfragmentの割合において比較した。

  • 結果

    胚盤胞形成率はDay3におけるfragment10%以下群および11%以上群でそれぞれ57%(2119/3712)、45%(1319/2915)であり、fragment10%以下群で有意に高値を示した(p<0.01)。ICMのグレードはDay3におけるfragment10%以下群ではグレードBが84%(473/564)、グレードCが16%(91/564)、fragment11%以上群ではそれぞれ66%(228/344)、34%(116/344)であり、両群ともグレードBが有意に高値となった(p<0.01)。一方TEでは、Day3におけるfragment10%以下群においてはグレードBが65%(398/610)、グレードCが35%(212/610)であり、グレードBが有意に高かった。しかしDay3におけるfragment11%以上群ではグレードB、グレードCがそれぞれ38%(137/353)、61%(216/353)となりグレードCが有意に高い結果となった(p<0.01)。妊娠率はDay3におけるfragment10%以下群が43%(26/60)、fragment11%以上群が28%(13/47)であり、Day3におけるfragmentが10%以下の胚盤胞を移植した際、妊娠率が有意に上昇した(p<0.05)。

  • 結論

    Day3におけるfragmentの割合が11%以上の場合、胚盤胞形成率、妊娠率を低下させ、TEのグレードに負の影響を与えることが示唆された。