学会発表・論文発表

日本生殖医学会(2013.11.15-16 神戸)

栄養芽細胞のグレードと凍結単胚移植の妊娠率の検討

大阪New ART クリニック

New ART リサーチセンター

上野 紗也香松葉 純子横田 麻里子炭谷 美保細川 由起大原 知子椎名 薫森本 有香原武 佑樹富山 達大
  • 目的

    内細胞隗(ICM)のグレードが妊娠率に関与すると報告されている一方、栄養芽細胞(TE)のグレードが妊娠率に関与するとの報告もある。今回我々は凍結単胚移植においてICMとTEどちらのグレードがより妊娠率と関係しているのかを後方視的に検討した。

  • 方法

    凍結時の胚のICMとTEのグレードと妊娠率の比較には、2003年3月から2013年3月の間に凍結単胚移植を行なった229周期を対象とした。また融解後移植時におけるICMとTEのグレードと妊娠率の検討には同期間の212周期を対象とした。胚のグレード評価はGardnerの分類に基づいて行なった。

  • 結果

    凍結時にICMのグレードがA、BおよびCであった胚はそれぞれ39個、180個及び10個であり、妊娠率は30.8%、25%及び20%と差は見られなかった。一方、TEのグレードがA、B及びCであった胚はそれぞれ8個、166個及び55個であった。妊娠率は50%、27.8%,16.4%となり、グレードCのものがA、Bのものより有意に低くなった(P<0.05)、更に,融解後においては、ICMのグレードがA、B及びCであった胚は30個、168個及び14個であり、妊娠率は26.7%、26.2%、37.5%と差は見られなかった。一方,TEのグレードがA,B及びCであった胚は6個、137個及び69個であった。妊娠率は16.7%、31.4%、18.8%となり、グレードCの胚がBに比べ有意に低くなった(P<0.05)。

  • 結論

    凍結単胚移植の妊娠率はICMよりTEのグレードが重要である事が示唆された。今後件数を増やし更なる検討が必要と考えられる。