学会発表・論文発表

日本生殖医学会(2011.12.8-9 神奈川)

凍結融解後の胚盤胞グレードの低下は妊娠率に影響を与えるか?

大阪New ART クリニック

New ART リサーチセンター

炭谷 美保松葉 純子小泉 あずさ横田 麻里子橋口 綾乃佐藤 暁子細川 由起上野 紗也香富山 達大
  • 目的

    凍結融解胚盤胞移植において、凍結時に形態良好であっても融解時のグレードが明らかに低下することがある。今回良好胚盤胞における融解時の胚盤胞グレードの低下が妊娠率に及ぼす影響について後方視的に検討した。

  • 方法

    2002年7月~2011年6月の間にDay5にて凍結し、凍結融解単一胚盤胞移植を行った252周期218症例を対象とした。凍結胚はGardner分類により3BB以上の良好胚盤胞を用いた。融解2時間後に胚の観察を行い、(a)凍結時と同じもしくはそれ以上のグレードに回復した胚、 (b)凍結時より内部細胞塊、栄養細胞層、胞胚腔拡張のいずれか1つでグレードの低下がみられた胚、(c)2つ以上の項目で低下がみられた胚の3群に分け、34歳以下と35歳以上に分類して妊娠率を比較した。

  • 結果

    34歳以下の妊娠率は(a)28.1%、(b)31.6%、(c)23.5%で有意差は認められなかった。35歳以上では(a)15.2%、(b)25.5%、(c)0%であり、a群、b群と比較して、c群で有意な低下が認められた。

  • 結論

    形態良好胚盤胞において、34歳以下では融解後グレードが低下しても同程度の妊娠が期待できるが、35歳以上では内部細胞塊、栄養細胞層、胞胚腔拡張のうち複数でグレードが低下すると妊娠が難しくなることが示唆された。