学会発表・論文発表

日本生殖医学会(2010.11.11-12 徳島)

形態学的に不良な胚盤胞の凍結融解胚移植の検討

大阪New ART クリニック

New ART リサーチセンター

福富 紀子松葉 純子小泉 あずさ横田 麻里子橋口 綾乃日貝 千春 炭谷 美保細川 由起富山 達大
  • 目的

    凍結融解胚盤胞移植のうち、形態良好胚盤胞が形態不良胚盤胞より有意に生存率、妊娠率および着床率が高いことを報告してきた。形態不良胚盤胞(Gardnerの分類でCのみの胚盤胞)の凍結融解胚移植を行った場合でも妊娠する症例が存在するが、凍結融解後に変性するような形態不良胚盤胞の凍結を避ける必要がある。今回、形態不良胚盤胞の凍結基準を設けるため、形態不良胚盤胞の凍結融解胚移植を行った症例を後方視的に検討した。

  • 方法

    インフォームド・コンセントを得たのち、2002年5月~2010年3月までに形態不良胚盤胞を凍結融解した193個、凍結融解胚移植を行った91周期を対象とした。凍結融解後の生存率、回復率(融解後胚盤胞に成長する割合)および妊娠率を年齢別に算出した。また、移植を行った91周期を、形態不良胚盤胞のみ凍結融解胚移植を行った18周期と、形態不良胚盤胞を含めて凍結融解胚移植を行った73周期に分け、凍結融解胚移植の成績を検討した。

  • 結果

    形態不良胚盤胞を凍結融解した193個の生存率は88.1%、回復率は68.9%であった。年齢別の凍結融解後の生存率および回復率と妊娠率を算出したところ、37歳以下と38歳以上で有意差が認められた(生存率P<0.05、回復率P<0.01、妊娠率P<0.05)。また、形態不良胚盤胞のみ凍結融解胚移植を行った18周期の妊娠率、着床率、出産率は16.7%、8.8%、11.1%であった。形態不良胚盤胞を含めて凍結融解胚移植を行った73周期のうち、形態不良胚盤胞の凍結融解胚が着床した周期は3周期存在し、2周期は流産、1周期は出産に至った。

  • 結論

    形態学的に不良な胚盤胞の凍結融解胚移植を行う場合、37歳以下が適切であると考えられた。