学会発表・論文発表

日本生殖医学会(神戸)

35歳以上40歳未満の症例における胚盤胞移植時の移植胚数の検討

大阪New ART クリニック

New ART リサーチセンター

松葉 純子福富 紀子宮田 広敏小泉 あずさ横田 麻里子橋口 綾乃日貝 千春富山 達大
  • 目的

    2007年に本学会より発表された移植胚数に関する年齢別ガイドラインに沿い、昨年我々は35歳未満の胚盤胞移植時の移植胚数について報告した。35歳未満の症例では多胎妊娠防止の観点より、2回目の移植周期であっても胚盤胞1個移植が望ましいとの結論に至ったが、それらに含まれない35歳以上の治療周期についても多胎妊娠は深刻な問題である。そこで35歳以上40歳未満の症例における胚盤胞移植胚数の検討を行ったので報告する。

  • 対象及び方法

    2002年1月から2008年4月までに当院にて胚盤胞移植を行った35歳以上40歳未満の患者で胚盤胞移植を行った症例を対象とし、移植胚数1個と2個の群に分け、治療周期1回目、2回目の妊娠率、多胎率、流産率、着床率を比較した。

  • 結果

    1回目の移植周期では胚盤胞1個移植群と2個移植群を比較して、妊娠率に差はみられなかったものの(30.0% vs.37.9%,n.s.)、多胎率が2個移植群で有意に上昇した(0.0% vs.28.0%,p<0.05)。しかし、2回目の移植周期では妊娠率にて2個移植群で有意に上昇したものの(15.7% vs.33.6%,p<0.01)、多胎率では有意な差は見られなかった(0.0% vs.8.1%)。流産率、着床率についてはいずれの移植周期でも有意な差はみられなかった。

  • 結論

    35歳以上40歳未満の症例においても35歳未満の症例と同様に、1回目の移植周期で胚盤胞を移植する場合は多胎防止の観点から1個移植が望ましいと考えられた。しかし2回目以降の移植周期については妊娠率や多胎率を考慮した上、移植胚数を決定する事が望ましいと考えられた。