学会発表・論文発表

日本受精着床学会 (大阪)

LaserによるAssisted Hatchingと酸性TyrodeによるAssisted Hatchingの比較検討

大阪New ART クリニック

New ART リサーチセンター

宮田 広敏馬場 聖子福富 紀子松葉 順子小泉 あずさ横田 麻里子富山 達大
  • 目的

    当院では年齢が35歳以上、反復不成功例、凍結融解胚移植等の症例にAssisted Hatchingを施行している。今回、Laserによる方法と酸性Tyrodeによる方法の比較検討を行ったので報告する。

  • 対象・方法

    2002年1月から2005年2月までに当院にてAssisted Hatchingを行った295周期を対象とした。新鮮胚ではDay3で、凍結胚では融解直後にAssisted Hatchingを行った後胚移植を行った。Laserによる方法としてHamilton社のZILOS-tkを用い、酸性Tyrodeによる方法として Irvine社のTyrode`s solution-acidifiedを用いて透明帯を開口した。

  • 結果

    新鮮胚移植での対象周期数および妊娠率はLaserによる方法では47周期、15%、酸性Tyrodeによる方法では84周期、17%であった。凍結胚移植での対象周期数ならびに妊娠率はLaserによる方法では48周期、31%、酸性Tyrodeによる方法では116周期、44%であった。新鮮胚移植、凍結胚移植いずれもLaserによる方法と化学的方法の間に妊娠率に有意差は認められなかった。

  • 結論

    今回の検討においてAssisted Hatchingの方法により妊娠率に有意差を認めることができなかったが、Laserによる方法は熟練を必要とせず簡単な操作で実施でき技術の標準化が図れる、酸性Tyrodeの影響がない、迅速に開口でき時間の短縮化ができるなど、大きな利点をもちその有用性を確認することができた。その反面、機械が高価で故障の可能性を否定できなかった。それぞれの長所短所を見極めたうえでの導入が必要と考えられた。